S30フェアレディZ最初期型用ボンネットダンパーゴム
上記と同じく、初代フェアレディZの中でも最初期のものにのみ採用されていたという部品です。
ボンネットを閉じた際の衝撃を吸収し、またボンネットの位置決めにも重要なものです。
お客様より貴重な純正品(上段各画像左側)を1個だけお預かりし、採寸のうえ12個の複製を行いました。
市販の汎用ゴム部品では全く同じ寸法のものはなく、また底部には鉄ワッシャーが接着されている構造でしたので、
クロロプレンゴムの厚板と軟鋼の薄板から切削にて製作しました。
ゴムのミル加工だけでも、仕上がり寸法の精度維持や刃物の異常磨耗などの点で大変難しい作業になるのですが、
この時はさらに、金型を用いて製造された純正品の抜き勾配まで再現することが条件でしたので、モデリングマシン
による3D切削を行っています。
ワッシャーも市販品ではなく1枚の板から削り出し、防錆処置として銀色の塗装を施したうえで、内外周部の端面が黒
いことまで再現しています。
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