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自動車用電装品の修理・改造


経年劣化や作業ミス、事故などによって破損してしまった各種電装品を、電気電子と機械の両面から修理したり、ある
いはそこからさらに改造を加えることで、オーナー様の細かなご要望にお応えすることが可能です。






焼損したエンジンECUの基板修理

ECUには多くの電子部品が使用されていますが、その中でも電解コンデンサは構造上の理由から、他の電子部品に
比べて寿命が短く、各種特性の劣化や液漏れによる回路基板の腐蝕などがしばしば発生することはよく知られた問
題です。その中でも、1988年から2000年にかけて製造された電解コンデンサは、内部の電解液に「第四級アンモニウ
ム塩」と呼ばれる物質が使用されており、液漏れによる問題が特に生じやすいものとなっています。

弊事業所ではこれまでにおよそ300件ほどのECUやメータなどの修理を手掛けてきましたが、まさに上記の年式の電
装品は、電子制御の黎明期ともいえる1980年代前半のものと比べて明らかに新しい時代のものであるにも関わら
ず、電解コンデンサの液漏れによる故障事例が圧倒的に多く見受けられます。

特に酷い故障では、液漏れ箇所において基板の腐蝕に留まらず焼損にまで至ってしまうことがあります。
焼損の原因は電解コンデンサの液漏れだけでなく、リレーやアクチュエータなどといった、ECUの外部にある電装品
の故障や誤接続をがきっかけとなることもあります。

基板が焼損するまでに至った場合、絶縁体であるべき樹脂が炭化して導電性を持ってしまうこともあり、通常の修理
業者では修理不可との判断が下される可能性が高いです。
弊所ではこれを基板の継ぎはぎによって修理する技術を有しております。

元々の配線状態が読み取れる程度の焼損である場合、あるいはそれが読み取れずとも弊所においてその情報を保
有している場合、また高周波信号の流れない箇所の焼損である場合など、諸条件を満たした場合のみ修理が可能で
す。

実績として、エンジンECUではトヨタ GX81 マークII (89661-22411)、ホンダ EG1 CR-Xデルソル (37820-P08-J02)、ホ
ンダ EG4 シビック(37820-P08-000)、ホンダ EG6 シビック (37820-P30-010)、三菱 CT9A ランサーエボリューション
IX(1860A576)など、またその他の電装品としては、日産 DR30 スカイラインのフューエルポンプコントロールモジュレ
ータ (17001 R2200)などの修理を成功させています。
基板の継ぎはぎを伴わずに炭化部分を削り取るだけで済んだ事例としては、DUCATI MONSTER 1100EVOのメータ
ー基板、ジープ グランドワゴニアのオーバーヘッドコンソール基板などがあります。





リモコンキーの基板修理およびミニカーへの組込み

元々は、整備工場内での不運な事故によってリフトのピットに落ち、水没した上に圧壊させられてしまった赤外線式リ
モコンキーです。そこからさらに余所の業者様の手が加えられ、結局修理不能の判断が下された状態で持ち込まれ
たものです。これについてオーナー様より、基板を修理した上でミニカーへ組み込んでほしいとのご要望がありまし
た。

弊所では電子部品の解析と交換を行って修理をした上で、いったん仕上がった基板を切断して再構成することで外
寸を調整し、ミニカーへの組込みを成功させました。

ミニカーの車輪は元々の機能を保って回転とサスペンション動作が可能で、運転席側の前輪をバンプさせるとフロン
トウインドウを通して赤外線信号が発せられる仕掛けを施しました。




コイルの巻き直しによる電装品の修理

90年代のアメリカ車に多用されていたチャイムモジュールや、DR30スカイラインのタコメータなどなど、コイルの巻き
線が切れてしまうことで生じた故障を、自作の装置を用いたコイルの巻き直しによって修理します。
元々の巻き数や巻き方、線材の直径などが容易に解析・再現可能であることが修理可の条件となります。





メーターの基板修理およびギアの複製

劣化した電子部品の交換や基板の補修、コイルの巻き直し、各種樹脂製ギアの複製、ばねの調整・交換などによっ
て、エレキとメカの両面からメーター類を修理することが可能です。ランチアデルタ、ホンダビート、トヨタST180系セリ
カ、日産R30系スカイライン、その他のネオクラシック車において需要の高い修理となります。




並行輸入車のLEDテールランプにおける国内仕様へのコンバート

元々が北米仕様のためブレーキランプとウインカーが兼用で赤色に発光するLEDテールランプを、日本国内の法規
に合わせて独立した橙色のウインカーを設ける改造が可能です。

現行車においてはCAN通信が搭載されているため、単純にLEDを打ち換えたり配線の軽微な変更を行ったりするだ
けでは、球切れ警告が発報されることになってしまいます。
これを回避するため、まずは赤色のLEDの代わりに発光しないダミーのダイオードを接続し、さらにそこへ別の基板
を貼り付けて黄色のLEDを実装し、ウインカー用の配線を別途設けます。
これによって得られる黄色の光は純正の赤いレンズを通して橙色となるので、国内の法規に従ったテールランプへと
作り変えることができます。
この改造ではテールランプのハウジングの殻割り・殻閉じと、被覆線の増設を伴います。

その他、球切れを起こしたLEDテールランプの単純なLED交換ももちろんご対応可能です。


市販の2色切替LEDバルブの優先色入れ替え

市販のLEDバルブにおいて、通常時は白く発光してポジションランプとなり、ウインカー信号が入力された時だけウイ
ンカーとして橙色に発光するものが存在します。
その回路を改造することで、通常時は橙色のポジションランプ、ウインカー信号入力時は白く発光してコーナリングラ
ンプとなるバルブを製作することができます。
トヨタ 80系ランドクルーザーなどに適用できます。





リアエンブレム交換に伴うトランクオープナー受光部の開口

赤外線式リモコンによるトランクオープナーを備えた車両において、リアエンブレムの交換に伴って受光部の窓を設
ける改造です。
切削と研磨によって、透明の樹脂の層は残したまま本来のエンブレムの開口部を再現しています。
また、裏面の位置決めピンも本来の位置と形状を再現して作り直しています。



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